ランニングやトレイルランニングのウェア選びで大切なのは、汗抜けや軽さ、そして長時間着用したときの快適さです。今回は、「X」などで以前から評判を耳にして気になっていたPatagonia Men’s Ridge Flow Shirtを実際に購入し、何度かランニングで着用してみた感想をまとめたいと思います。結論から言えば、「一長一短がある一枚」で、期待していた点と現実とのギャップも含めて率直にレビューします。
汗抜け性能:評判通りではなかった?
このシャツを選んだ最大の理由は「汗抜けが良い」という評判でした。ランニング中に汗が素早く乾くことで、肌にまとわりつく不快感が減り、パフォーマンスにも集中できるはず。ところが、実際に着て走ってみると、正直なところ期待していたほどの速乾性は感じられませんでした。
もちろん汗の量や気象条件によって印象は変わりますが、自分の場合は汗を多くかく場面では生地がしっかり汗を吸い込んでしまい、肌に張り付く感覚がありました。特に14kmほど走った時は、途中で乾くことはなく、ゴールまでずっと湿った状態が続いてしまったのです。走行後にシャツの重量を計測してみると、乾いた状態で93gだったのが、走り終わると224gにまで増加していました。吸汗した分、しっかり重さとしても現れたことになります。
消臭性能:HEIQ MINTの効果
一方で、このシャツにはHEIQ MINTという独自技術が使われています。これはミント精油と天然由来の消臭成分をブレンドした加工で、生地そのものが臭いを抑える仕組みです。数回着用した限りでは、確かに汗を多くかいた後でも嫌な臭いが残りにくいと感じました。特にランニング後に電車に乗ったり、人と会う予定がある場合にはありがたい機能です。
汗抜けについては不満が残るものの、この消臭効果ははっきりとメリットとして感じられました。
軽さと他ブランドとの比較
ランニングシャツを選ぶ際、やはり軽さも重要なポイントです。このシャツは手に取ったときにそこまで重さを感じませんでした。実測でも93gと、Answer4のTシャツより軽量でした。しかし、比較対象として普段愛用しているMontaneの超軽量Tシャツ(Dart Nano T-Shirt)と比べると、やや重さを感じるのも事実です。
Montaneの超軽量モデルは、夏場やレース用として徹底的に軽さと速乾性を追求しており、走りながら「着ていることを忘れる」感覚があります。それに比べると、PatagoniaのRidge Flowは少し存在感があるというか、汗を含んだときに重さが増す点で劣ってしまいます。
着心地とデザイン
デザイン面では、全体に細かい波模様のようなプリントが入っており、シンプルながらもPatagoniaらしいアウトドア感があります。フィット感は適度にゆとりがあり、身体のラインを強調しすぎない点が好印象でした。肩回りの動きもスムーズで、ランニング動作の妨げになることはありません。
また、生地は柔らかめで肌触りは良好です。肌に直接着てもチクチクせず、着心地は快適でした。長距離を走っても摩擦で不快になることはありませんでした。
総合評価:日常ランニング用にはアリ、レース用には物足りない
何度か着てみた結果をまとめると、このシャツは以下のような位置づけになると感じました。
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メリット
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消臭性能が高く、臭いが残りにくい
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デザインがシンプルで使いやすい
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Answer4より軽い
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デメリット
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汗抜け性能は期待ほどではない
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汗を多くかくと生地が張り付き、乾かない
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Montaneの軽量Tシャツに比べるとやや重い
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日常のトレーニングや軽めのジョグ、または汗をそこまでかかない涼しい季節であれば快適に使える一枚だと思います。しかし、夏場のレースや大量に汗をかくシチュエーションには不向きだと感じました。
Patagoniaらしく環境配慮や機能性を意識した商品であることは間違いありませんが、速乾性を最優先にするなら他ブランドを選んだ方が満足度は高いかもしれません。
まとめ
Patagonia Men’s Ridge Flow Shirtは、「環境配慮」「消臭性能」「安定した着心地」という点では魅力的なアイテムです。ただし、ランニングシャツとしての汗抜け性能については正直期待外れで、レースや長距離にはやや不安が残る印象でした。
今後は日常のランニングや街中のジョグに活用し、猛暑の日や本番レースにはMontaneなどのより速乾性の高いシャツを選んでいくつもりです。
なお、噂によるとPatagonia Men’s Ridge Flow Shirtは今年をもって廃盤となるようです。人気商品だったため、後継品が出てくると思いますので楽しみに待ちたいと思います。



