太トラサル 36kmの旅

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北高尾で削られ、最後は虹に救われた日

高尾周辺をぐるっとつないで、36km。
ログは35.98km、累積標高2,522m、7時間56分42秒、平均心拍123。数字だけ見るとそこまで激しくなさそうに見えるけれど、中身は案外しっかり濃かった。

今回のコースは、
高尾山口→北高尾トレイル→堂所山手前のトレイル(江西さん開拓)で陣馬高原下バス停→陣馬山→栃谷→奈良子峠→明王峠→小原宿→城山→日影沢林道→高尾山口

北高尾で脚を使い、後半しっかり垂れる。
そして最後に虹を見る。そんな一日だった。

出だしから微妙に頑張ってしまう

スタート直後から、まず速い女性ハイカーに触発された。
別に競っているわけではないのに、前にいいテンポの人がいると、こちらもつい上げてしまう。で、気づけばZ3寄りでHR140を超える

こういうの、ある。
「今日は抑えめで行こう」と思っていたはずなのに、数分後にはもう計画が崩れているやつだ。

さらにその後、今度は後ろからトレイルランナーのカップルに付かれた。
これまた妙に意識してしまい、またしても強度が上がる。結果、序盤からZ3寄り。北高尾のように細かく削られる区間で、これはあまりよろしくない。

要するに、脚を使うべきでないところで、じわじわ使ってしまったということだと思う。

北高尾で削られ、陣馬山までが遠い

北高尾はやっぱり楽ではない。
派手な急登が延々あるというより、細かいアップダウンと地味な負荷の積み重ねで消耗していく感じ。派手さはないのに、気づいたら削られている。地味に嫌らしいコースだ。

途中、村田亮選手に抜かれた。
登りでもずっと走っていて、あれは素直にすごかった。こっちは「ここはまあ歩きでもいいでしょ」と心の中で言い訳しながら進んでいるのに、向こうはその斜面を普通にランで処理していく。強い選手は、やっぱり見ていてわかる。UTMB、頑張ってほしい。

その後、堂所山手前から陣馬高原下バス停へ向かう下りトレイルで、足を滑らせて一度こけた。
ただ、九十九折りのカーブ部分での転倒だったので、スピードが乗った状態ではなく、ダメージはほぼなし。軽い擦り傷程度で済んだのは不幸中の幸い。変な落ち方をしていたら、ああいうのは普通に面倒なことになる。

とはいえ、あの転倒も含めて、少しずつ集中力が削れていたのかもしれない。

陣馬山まで上がらない。栃谷からも上がらない

陣馬高原下から陣馬山へ向かうトレイルでは、思ったほどスピードが上がらなかった。
もうこの時点で、北高尾の消耗がきれいに残っていた感じがある。

陣馬山頂は人も多く、空も広くて気持ちのいい場所だったけれど、脚の中身はそこまで爽やかではない。


見た目はのどかでも、体のほうは「序盤でちょっと余計なことしたね」と、わりと正直だ。

さらに栃谷からの登りでもスピードは上がらず、ここでもトレイルランナーに抜かれる。
まあそうなる。こういう日は、抜かれる側になるべくしてなっている。序盤の“なんとなく頑張る”のツケを、中盤以降できっちり払わされる展開だ。

最後の登りで脚終了。あるいは補給ミス

小原宿を過ぎ、冨士見茶屋から城山へ向かう最後の登り
ここで完全に失速した。脚が終わった感じもあるし、補給の入り方を考えると、ハンガーノック気味だった可能性もある。

今回の補給は、

  • ミニピーナッツバターパン × 5
  • ミニアンパン × 4
  • 柿ピー × 1

量としては一応入れているけれど、終盤の落ち方を見ると、摂取タイミングか内容の配分に改善余地がありそう。北高尾で想定より強度が上がったなら、その時点で補給計画も柔軟に修正しないといけない。そこを「まあ後で食べればいいか」で流した結果、最後の登りで請求書が来た感じがする。

しかもこのあたりで雷雨
脚は重いし、空も怪しいし、気分も乗らない。山での後半失速に天気の悪化が加わると、急に世界がしょぼく見えてくる。別に遭難しているわけでもないのに、やけに心が細るやつだ。

城山の先で、美しい虹

ただ、城山を越えたあたりで、そんな空気を一変させるものが出た。
である。

しかも、かなりきれいだった。
ああいうのを見ると、さっきまでのしんどさが全部報われる……とまでは言わないけれど、少なくとも気分はかなり持ち直す。単純なもので、脚は終わりかけているのに、景色ひとつで人間はちょっと救われる。

山を走っていていいなと思う瞬間のひとつは、まさにああいう時だと思う。
調子が良くて快走しているときだけが山の良さじゃない。むしろ、へろへろになった終盤に、空がちょっとだけ優しくなる、みたいな場面のほうが印象に残ったりする。

日影沢林道で見たもの

その後、日影沢林道では、ハイカーが倒れていた。
場所は、日影沢の中でもいちばん斜度がきついあたり。転げ落ちたのか、あるいは別の要因か、詳しいことはわからない。ただ、消防庁の人がアルコールが、、みたいなことを通りすがりに言ってたのが聞こえたので、ビールを飲んでいたのかもしれない。

現場にはパトカー、救急車、消防車が10台くらい集結していて、かなり大がかりな対応になっていた。
正直、「そこまで来る?」と思わなくもなかったけれど、山の事故は平地よりも状況確認が難しいし、最初は大きめに動くしかないのだろう。何もなければそれでいいし、手遅れよりはずっといい。

山は近くても山だな、と改めて思った。
高尾はアクセスが良すぎて感覚が鈍るけれど、気を抜けば普通に危ない。自分も今日は一度転んでいるし、他人事ではない。

最後は走ったり歩いたりで高尾山口へ

そこから先は、もうきれいに走り切る感じではなかった。
走ったり歩いたりを繰り返しながら、高尾山口へ戻る。最後までピシッとはいかなかったけれど、それも含めて今回のログだと思う。

序盤に少し強度を上げすぎ、北高尾で削られ、後半に見事に垂れる。
展開としてはかなりわかりやすい。わかりやすいだけに、改善の余地もまたはっきりしている。

今回の課題

今回の課題は、かなり明確。

1. 高強度の後に垂れる問題

序盤にZ3寄りまで上げたことで、後半に効いてきた可能性が高い。
北高尾のように細かく脚を使う区間では、意識してZ2に抑えるくらいでちょうどいいのかもしれない。人に触発されてペースを乱すのは、ありがちだけど雑。レースでは起こりうるので改めて意識しておきたい。

2. 補給の最適化

今回は食べていないわけではない。
でも、必要なタイミングで必要な量を入れられたかというと、怪しい。特に終盤の失速を見ると、単なる脚の問題だけでなく、エネルギー切れも混ざっていそう。

ミニパン系は食べやすい反面、気温や強度次第では後半に胃が受けつけにくくなることもある。
もう少しジェルや黒糖わらび、羊羹系、あるいは塩分を含めた即効性のあるものとの組み合わせを考えてもよさそう。

3. 山での集中力維持

軽傷で済んだけれど、転倒は転倒。
疲れてくると接地も判断も雑になる。高尾周辺は“走れる山”として油断しやすいので、むしろ気をつけたい。前日の雨で路面がウェットなのは気を付けていたけれども、やっちゃった、って感じ。

まとめ

36km、累積2500m超。
北高尾で削られ、後半は垂れ、最後は虹を見る。なかなか忙しい一日だった。

走りとしては、正直まだまだ雑。
でも、こういう日はこういう日で収穫がある。
「今日はなぜ落ちたのか」が比較的はっきりしているからだ。序盤のペース、補給の組み立て、後半の粘り。改善ポイントが見えているだけ、次につながる。

山はたまに、うまく走れなかった日ほど記憶に残る。
今回もまさにそんな一本だった。


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