トレランを本格的にやるようになると、
「身体はどれくらい変わるのか?」
これは多くの人が一度は気になるテーマだと思います。
今回は、2017年と2025年のInBody測定結果を並べて、見比べてみました。
機種は 2017年:InBody 720、2025年:InBody 970 と違いますが、
数値の意味そのものは共通なので、そこを押さえたうえで考察します。
前提条件の整理
2017年
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トレランはまだ本格的ではない
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トライアスロンを少しかじっていた
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ロードバイクあり、スイムあり
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有酸素運動のベースはすでに存在
2025年
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トレラン100マイル完走 × 4本
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明確に「超長時間・低〜中強度」が身体の主刺激
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ランニング走行時間・トレイルでの累積獲得標高は2017年とは桁違い
この2点を頭に入れて数字を見ます。
まず結論から
思っているほど、身体は変わっていない。
特に、
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上半身の筋量
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全身の筋肉量のバランス
このあたりは、正直「誤差レベル」と言っていい差です。
体重・体脂肪率:むしろ少し絞れただけ
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体重
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2017年:71.3kg
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2025年:68.8kg
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体脂肪率
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2017年:11.9%
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2025年:11.7%
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100マイルを4本走っていても、
「ガリガリ」になっているわけでもなく、
「筋肉が爆増」しているわけでもない。
無駄なものが少し削れただけ、という印象です。
筋肉量は本当に変わっていないのか?
ここが一番面白いポイント。
全身筋肉量(除脂肪量)
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2017年:59.3kg
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2025年:57.2kg
むしろ、微減。
これは意外でもあり、納得でもあります。
100マイルは
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高重量
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高出力
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瞬発力
を要求する競技ではありません。
「筋肉を大きくする刺激」がほぼ無い以上、
筋肥大しないのは当然とも言えます。
上半身:想定どおり、ほぼ変化なし
部位別筋肉量を見ると、
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右腕・左腕
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体幹
このあたりは、2017年も2025年もほぼ同水準。
理由は明確で、
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2017年時点ですでに
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スイム
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バイク
で上半身を使っていた
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トレランでは上半身は「維持」で十分
つまり、
すでに出来上がっていた上半身が、そのまま維持されている状態。
下半身:ここも「増えてはいない」
一番変わっていそうで、実はそうでもないのが脚。
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右脚・左脚ともに
2017 → 2025で大きな増加は見られない
ただし重要なのはここ。
「筋量は増えていないが、性質は変わっている」
InBodyでは測れない部分ですが、
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動員効率
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持久的収縮への適応
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疲労耐性
こういった神経・代謝寄りの変化が起きている可能性が高い。
100マイルは
筋肉を太くする競技ではなく、使い続けられる筋肉を作る競技。
数値に出ないのは、むしろ正常です。
ECW/TBW(体水分バランス)が示すもの
2017年:0.377
2025年:0.376
ほぼ同一。
これは、
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炎症体質になっていない
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慢性的なむくみが無い
という意味でもあり、
長距離トレーニングが身体を壊していない証拠とも取れます。
「100マイル=筋肉ムキムキ」は幻想
今回の比較で一番はっきりしたのはこれ。
100マイルを何本走っても、
身体は劇的には変わらない。
変わるのは、
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耐久性
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疲労処理能力
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長時間動き続ける「設計」
見た目やInBodyの数値に現れる変化は、意外なほど小さい。
まとめ:トレランが作るのは「静かな身体」
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上半身:ほぼ維持
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下半身:筋量は維持、性質が変化
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全体:軽量化と無駄の削減
派手さはないけど、
壊れにくく、長く使える身体。
InBodyの数字を見て
「意外と変わってないな」と感じたなら、
それはたぶん、正しいトレラン適応です。
100マイルは、
身体を“別人”にする競技ではなく、
同じ身体を、別次元で使えるようにする競技。
今回のInBody比較は、それを証明していました。

