アメリカ遠征の出発日に選んだのは、ZIPAIRのサンフランシスコ行きZG26便。
夜21:30に成田を出発し、現地時間の14:45にサンフランシスコへ到着する、約9時間半のフライトです。
翌日にはサンフランシスコ近郊で友人とランニングの予定もあり、「体力をできるだけ温存して現地に着きたい」と考えていました。
フルフラットを選んだ理由
ZIPAIRのシート構成は非常にシンプル。
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Standard(通常席)
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ZIP Full-Flat(フルフラット席)
この2種類のみです。
今回は長距離路線ということもあり、思い切ってフルフラットを選択しました。
座席はボタンひとつでリクライニングから完全フルフラットまで切り替え可能。
仕切りはなく、いわゆる「ビジネスクラスの個室感」はありませんが、そのぶん空間が広く感じられ、機体全体がすっきりとした印象でした。
機内は“何もない”が、それがいい
ZIPAIRはLCC(格安航空会社)なので、一般的なビジネスクラスのような特典は一切ありません。
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ラウンジ利用 → なし
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機内食 → 有料予約制
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手荷物 → 有料
しかし、それがむしろ潔い。
「寝て移動する」ためだけの空間と割り切ることで、圧倒的にコスパが良くなります。
北米路線は、中東系エアラインが飛んでいないため、日系、北米系など、他社のビジネスクラスは軒並み高騰。
そんな中で、ZIPAIRのフルフラットは実用性と価格のバランスが非常に優れた選択肢です。
機内設備:必要十分のミニマル構成
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ディスプレイ:なし(エンタメは自前で)
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電源:ACコンセントとUSB-Aポートあり
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Wi-Fi:接続可能だが、通信はかなり弱め(テキスト程度ならOK)
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なお、近い将来にStarlink接続の導入が計画されているそうです。
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トイレ:スタンダード席と共用
このミニマルさがZIPAIRらしさ。
快適さを感じるか、物足りなさを感じるかは人それぞれですが、移動中に“仕事も睡眠も”こなす人にとってはちょうど良い環境でした。
離陸直後に就寝、そしてバターチキンカレーで目覚める
離陸後すぐにフルフラットにして眠りにつきました。
予約していた機内食「バターチキンカレー」は、到着の約2時間半前に提供されます。
ミネラルウォーター付きで、量も十分。香り高く、夜食というより“朝昼兼用の軽食”のような存在でした。
ただ、よく眠れていたので、起こされて少し惜しい気持ちも。
「次回は食事を頼まず、最後まで眠り続けてもいいかもしれない」と思いました。
一瞬の“青の静寂”
太平洋上空でふと目を覚ますと、窓の外が幻想的な青に包まれていました。
雲と海と空の境界が溶け合うような色。
おそらく日の出前の時間帯で、光の角度がつくる自然のグラデーションだったのでしょう。わずか数分間の景色でした。
静まり返ったキャビンと青い光の中で、「旅の途中」という感覚がゆっくりと心に戻ってきました。
サンフランシスコ到着後
現地時間の午後15時頃、サンフランシスコに到着。
入国審査もスムーズで、乗り換えもないのでロストバゲージの心配もなし。
そのままBART、メトロを乗り継いで市内へ。
時差ボケは多少あったものの、体が軽く、翌日に予定していた友人とのランニングにも出かけられました。ただ、時差ボケは感じましたね。。
ZIPAIRのフルフラットでしっかり寝られたおかげで、初日から現地のリズムに合わせて動けるのは大きなメリットです。
総評:ZIPAIRフルフラット=“空飛ぶカプセルホテル”
ZIPAIRのZG26便フルフラットは、豪華さや特別感を求めるフライトではありません。
けれども、「余計なものを削ぎ落とした静けさ」と「しっかり眠れる環境」がある。
それだけで、アメリカ西海岸までの長距離移動がこんなにもラクになるのかと実感しました。レースの直前にアメリカ入りする方、翌日からアクティブに動きたい方にはオススメしたいです。
機内で映画も見ず、食事も最低限。
ただ、寝て、目を開けたらカリフォルニアの空。
それはまるで、**太平洋を渡る“空飛ぶカプセルホテル”**のような体験でした。
フライト情報
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航空会社:ZIPAIR Tokyo
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便名:ZG26
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区間:成田(NRT)→ サンフランシスコ(SFO)
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出発:21:30 到着:14:45(同日)
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座席タイプ:ZIP Full-Flat









